本記事はPRを含みます
「人見知りで仕事が辛い…」
「人見知りを克服したい…」
「職場の人たちと馴染めない…」
「堂々と話せるようになりたい…」
このような悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。
本記事では、臨床心理士として精神科で心理カウンセリングを行っている筆者が、臨床心理学を駆使して人見知りを克服するための手順を解説します。
特に仕事の場面に焦点を当てました。
- 「自分はなぜ人見知りなのか」について、客観的に整理出来る
- ワークシートをダウンロードすることですぐに実践可能
- 専門家監修のステップなので、自己流で空回りするリスクを下げられる
本記事の手順に沿って人見知り克服に取り組めば、今までよりも少しだけ出勤のときの足取りが軽くなるはずです。
人見知りの負のループを断ち切りましょう。
- 人見知りになる背景には、「考え方の癖」がある
- 人見知りを克服するためには、自分の考え方の癖に気づき、振り回されないことが大切
- 自分ができるところから、行動を変える練習をすることで人見知りを克服できる
なぜ人見知りになるのか?
まずは人見知りになる理由と、維持されるメカニズムについて理解しましょう。
人見知りの人にありがちな考え方の癖
人には皆それぞれ考え方の癖があります。
同じ出来事を体験しても、そのときに考えることは人によって違うはずです。
例えば、自分のことをじろじろ見てくる人がいるとき、「あの人は自分に見惚れているんだろうな」と考える人もいれば、「自分は変な奴だと思われていないかな」と考える人もいるでしょう。
そしてこのような癖の中には、人見知りを引き起こす原因にもなる考え方があります。
代表的な考え方の癖を紹介しますので、自分にはどんな考え方の癖があるか、考えながら読んでください。
読心術
他人の考えを勝手に決めつける考え方です。
例:「あの人は私のことを嫌っているに違いない」
明確な嫌がらせをされたことがないにもかかわらずこのようなことを考えている場合は、一方的な決めつけの可能性があります。
破局視
あらゆる可能性があるにもかかわらず、最悪な未来を想定してしまう考え方です。
例:「もしも相手に不快な思いをさせてしまったら、今後ずっと仲良くなれないだろう」
相手を不快にさせてしまったとしても、いずれ仲良くなれる可能性もあるため、これは最悪な未来を想定し過ぎていることになります。
拡大視・縮小視
ネガティブな面は拡大してとらえ、ポジティブな面は縮小してとらえる考え方です。
例:「相手から話かけられたこともあるけど、それはただの社交辞令だろう。以前自分から話かけたときは素っ気ない対応だったから、本当は私とは仲良くしたくないのだろう」
「相手から話かけられたことがある」というポジティブな面は小さく見て、「自分から話かけたときは素っ気ない対応だった」というネガティブな面は大きく見ています。
過度の一般化
全体を見ずに、一部のネガティブな部分にだけ過度に注目して、過度にネガティブな結論を出す考え方です。
例:「○○の件で上司に怒られた。上司は私に嫌がらせをしたいだけだ」
「怒られた」という部分的な出来事だけで、「自分に嫌がらせをした」と考えるのは飛躍しています。
べき思考
何事も「~であるべき」「~であるべきではない」と考え過ぎてしまうことです。
例:「常に相手には礼儀正しく接するべきである」[絶対に人に不快な思いをさせるべきではない」
べき思考があると、自分にプレッシャーをかけてしまうことが多いです。
人見知りが治らないメカニズム
人見知りを克服出来る人と、いつまでも人見知りが治らない人は何が違うのでしょうか?
その答えは、行動にあります。
思考と行動は密接に繋がっており、行動を起こした結果が人見知りを持続させることがあれば、改善させることもあります。
つまり、『人見知りの人にありがちな考え方の癖』で紹介したような思考に従った行動をすると、より人見知りが強化されてしまいますが、このような思考に従わない行動をすることで、人見知りを克服できる確率が上がるということです。
例えば、Aさんは「不快に思われたくない」という思考に従って、「話かけない」という行動を選択することで、そのときは緊張や不安、恐怖などの感情から逃げることができるでしょう。
しかしこれでは、「話かけたけど大丈夫だった」という成功体験を得ることができません。
一方、Bさんは「不快に思われたくない」と考えつつも、「話かける」という行動を選択したことで、「意外と大丈夫だった」という体験かできるかもしれません。
それが自信に変わり、また話しかけることができるようになるでしょう。
この成功体験の積み重ねが、徐々に人見知りを改善していくという訳です。
図に表わすと以下の通りです。

そのため、人見知りを改善するには、自分の考え方の癖に気づき、その考えに振り回されない行動ができるようになることが大切だということです。
5ステップで人見知りを克服する完全ガイド

次に、人見知りを克服するための具体的な方法を5ステップで解説します。
①まずは自分の人見知りの原因を知ろう
『なぜ人見知りになるのか?』で解説したとおり、人見知りになる考え方の癖と、それが維持される行動のパターンが存在します。
そこで、「自分はなぜ人見知りになっているのか」を客観的に把握することから始めましょう。
その方法は、自分が人見知りをするときのことを以下のように記録することです。
状況:職場の飲み会に誘われた
感情:緊張、不安
思考:「ちゃんと話せるかな」「みんなはのことをどう思っているんだろう」
体の反応:少しドキドキ
行動:誘いを断った
感情は「緊張」、「不安」など一言で表せる気持ちのことで、思考はそのとき頭の中で言っていたセリフを書き出すイメージです。
そのときの体の反応や、行動も一緒に記録しましょう。
体の反応は自分がどんなことを感じているのかを教えてくれるヒントになります。
このように記録することのメリットは以下2つです。
① 自分の思考や感情を客観的に見ることができるようになる
② 自分が人見知りするときのパターンが目で見て分かるようになる
これは人見知り克服に限らず、メンタルケアの基礎になります。
自分のことを俯瞰できるようになるだけでもメンタルケアスキルは大幅に上がるので、ぜひ取り組んでみてください。
筆者が実際にカウンセリングで使っている記録用紙を添付しますので、ぜひダウンロードしてご活用ください。
② 人見知りになる考え方の癖を見直そう
ここまで、人見知りの背景には考え方の癖があると言うこと度々お伝えしてきました。
自分の考え方の癖が分かったら、その考え方を見直す練習をしてみましょう。
「ネガティブ思考をポジティブ思考に切り替えよう」という話ではありません。
凝り固まった癖をほぐして、「今までこんな風に考えていたけど、別の考え方もあるな」と視野を広げるイメージです。
これは認知再構成法と呼ばれ、うつ病やあがり症の治療にも使われる方法です。
今回は、「しっかりと話さなければならない」という考え方が強くて人見知りになっている人を例に挙げて、解説します。
→「90%くらいは信じているな」
→「しっかり話せないと、相手が困ってしまうかもしれないから」
→「話すのが苦手な人は仕方がない」「上手に話せなくても、コミュニケーションをとることが大事」
→「気負いすぎず、冷静に話したらいいんじゃない?って言ってあげるかな」
→「友だちの○○なら、そんなに考えすぎなくてもいいでしょって言いそう」
→「こんな風に考えるからこそ、丁寧なコミュニケーションができることもある。だけど今はこの考えのせいで人と話すときの緊張が強くなって、逆に話せなくなっている。30対70でデメリットが上回っているな」
→「人と話すときは深呼吸して、ゆっくり話すことを意識しよう」
→「しっかり話せなくても、まずはコミュニケーションをとることが大事だと思うから、できることから頑張ろう」
→「60%くらいかな」
最初は難しいですが、コツコツ練習を重ねることで視野が広くなります。
認知再構成法に使えるワークシートを添付しておきますので、ぜひご活用ください。
③ 緊張や不安を落ち着ける対処法を身に付けよう
人と話すとき、緊張や不安を感じる人は多いと思います。
そこで、緊張や不安を感じたとき心を落ち着ける方法を身に付けておきましょう。
腹式呼吸
腹式呼吸を5~10分続けると、緊張や不安を落ち着かせることができます。
腹式呼吸の手順は以下の通りです。
椅子に座っている場合は、背筋を伸ばし、両足を床につけて膝が直角になるようにしましょう。
立っている場合は、背筋を伸ばして肩の力を抜くイメージです。
お腹の動きを感じやすくするため、片手をみぞおちの下あたりに軽く置きましょう。
このとき、お腹が膨らむのを意識してください。
お腹に置いた手が少し持ち上がる感覚に注意を向けましょう。
約7秒止める方法もあります。
自分にとってやりやすいリズムで取り組んでみてください。
このとき、お腹をへこませるように意識し、すべての息を吐ききる感覚です。
これを5~10分繰り返します。
慣れないうちは3分からでも構いません。
ぜひ練習してみてください。
マインドフルネス
マインドフルネスとは、「今、ここ」に意識を向けている状態のことを指します。
緊張や不安を感じているときは、今この瞬間に何が起こっているのか、自分の体は何を感じているのかなどに気づくことでこれらの感情と距離を置くことができるといわれています。
手軽にマインドフルネスを実践する方法として、「足の裏で床を強く押す」という方法があります。
普段足の裏が地面に接している感覚に意識を向けている人はいないでしょう。
不安を感じたら、まずは足裏に意識を向けて、地面が自分の足に触れている感覚や押し返してくる感覚に気付きましょう。
また、足の裏以外にも、自分の体全般に意識を向けられることができればさらに望ましいです。
頭のてっぺんからつま先まで、CTでスキャンするようなイメージで自分の体の感覚に意識を向けて、「少し心臓がドキドキしている」「じんわりと手汗をかいている」「足先が少し冷たい」というように、気づくことができればそれはマインドフルネスです。
これは少し練習が必要なので、身に付けたい方はマインドフルネスが練習できるアプリなどを活用することをおすすめします。
③ 感情ラベリング
不安、恐怖などに飲み込まれそうなときは、心の中で「自分は今、〇〇に対して不安(恐怖)を感じている」と言葉にしてみてください。
感情を言語化するだけで、冷静に気持ちを落ち着けることができます。
大切なのは、感情を否定せず、ただ名前をつけて観察することです。
さらに、感情の度合いを100点満点で数値化する方法もおすすめです。
(例:自分は今あの人とどんな風に話したらいいか分からなくて不安を感じている。不安の度合いは70。)
自分の感情を言語化・数値化すると、感情を客観視できるため、に飲感情み込まれるリスクをぐっと下げることができます。
④ 行動を変えてみよう
『人見知りが治らないメカニズム』でお伝えした通り、人見知りを克服するためには行動を変えることが必要になります。
しかし、行動を変えるのはそう簡単ではありません。
そこで、「これなら頑張ってできるかも知れない」と思える小さな行動の変化を目指しましょう。
例として、
「比較的話しやすい○○さんに自分から話かけてみる」
「同僚とご飯に行ってみる」
「仕事の休憩時間に、雑談に参加してみる」
などが考えられます。
また、「このような行動をしたらどうなるか」事前に予想を立てて、実際に行動をしたあとにその予想がどれくらい当たったか確認してみましょう。
例えば、「自分から話かけても上手く話せず、変な空気になるかもしれない」という予想がある場合、実際に他人に話かけてみて、どれくらい変な空気になったか振り返ることで、「自分から話かけても意外と変な空気にはならなかった」という発見ができるかもしれません。
⑤ 結果を振り返ろう
行動を変えたらその結果何が起こったか、気づいたことはあるかなどを振り返りましょう。
また、次に挑戦してみたい行動も考えられるといいでしょう。
行動した結果を振り返り、次の行動に繋げるというサイクルの積み重ねることで、徐々に人見知りを克服することができます。
人見知り克服に役立つサービス

認知行動療法アプリAwarefy

参照:Awarefy
認知行動療法とは、考え方や行動を変える練習をすることで、憂うつな気持ちや不安を改善することができる心理療法です。
うつ病や、人と関わるときに強い不安を感じる社交不安障害などの治療法としても有効です。
本記事で紹介した人見知り克服方法も、認知行動療法の考え方をもとにしています。
Awarefyを使えば、認知行動療法をスマホで手軽に行えるので、科学的な手法で人見知り改善を目指せます。
筆者も利用しており、レビュー記事をあげていますので興味のある方はぜひご覧ください。
オンラインカウンセリング
カウンセリングと聞くと少し馴染みのないものに聞こえる方も多いと思いますが、最近はどこからでも手軽に相談できるオンラインカウンセリングサービスが充実しています。
プロのカウンセリングを受けて、「自分はなぜ人見知りになるのか」「克服するためにはどんなことができるのか」などを考え、しっかりと自己理解を深めることができれば、人見知りの克服につながります。
筆者おすすめのオンラインカウンセリングサービスは以下の記事にまとめていますので、ぜひご覧ください。
まとめ
本記事では、人見知りで仕事が辛い人が、人見知りを克服するための方法について解説しました。
- 人見知りになる背景には、「考え方の癖」がある
- 人見知りを克服するためには、自分の考え方の癖に気づき、振り回されないことが大切
- 自分ができるところから、行動を変える練習をすることで人見知りを克服できる
当サイトでは、精神科で働く臨床心理士が「働く人のためのメンタルケア戦略」をテーマに情報を発信しています。
他の記事も読んでいただけると喜びます。
今日も頑張りすぎず、頑張っていきましょう。



コメント