「仕事で自信をなくしてしまった…」「このまま続けるべきか、それとも辞めるべきか…」そんな悩みを抱えていませんか?
ミスが続いたり、周囲と比べて劣等感を感じたりすると、「自分は仕事が向いていないのでは?」と不安になり、退職を考えてしまうこともあるでしょう。
はじめにお伝えしますが、転職を決断する前に、自分の仕事に自信をもつためのスキルを身に付けることが大切です。
なぜなら、仮に転職をしたとしても、仕事に自信をもつ方法を知らないとまた同じことの繰り返しになってしまう可能性があるからです。
そこで本記事では、仕事に自信をなくす原因や、自信をなくしたときの対処法を、精神科で働く臨床心理士が解説します。
特に、メンタルケアのスキルを身に付けることができる、認知行動療法と呼ばれる心理療法の考え方に基づいて開設します。
「今の仕事を続けるべきか」「どうすれば自信を取り戻せるのか」を整理し、少しでも気持ちを軽くするヒントを見つけていきましょう。
ちなみに、認知行動療法はアプリを使えば1人でも行えますので、メンタルケアのスキルを身に付けたい人はおすすめです。
\ 気持ちを軽くする方法がわかる /
以下が本記事のまとめになります。
今すぐ対処法だけを知りたい方は『仕事に自信がないときの対処法』をクリックしてください。
- 仕事への自信をなくす原因は、その人の考え方にある
- 自信がないときは、その考えを見つめなおす練習をすることが大切
- 今の状況でできる工夫を考え、試行錯誤することも自信につながる
- 転職をするにしても冷静に
- 「仕事に自信がないから辞めたい」は甘えじゃない
仕事への自信をなくす原因

仕事への自信をなくす原因は、その人の考え方にあります。
一般的に、自信をなくす原因というと、大きな失敗や上司からの叱責などの出来事が考えられるかもしれませんが、これらのような出来事を体験しても、自信をなくす人となくさない人に分類されます。
例えば、大きな失敗をしたときに、「自分は無能な人間だ」と考える人は自信を失いますし、「失敗は誰にでもあるから、少し反省して次の仕事で挽回できるように頑張ろう」と考える人はそれほど自信を失わないでしょう。
つまり、出来事そのものが原因になるのではなく、「出来事に対してどのように考えるか」の方が自信を失う原因になるということです。
また、考えが失敗を誘発し、さらなる自信低下を招くことも珍しくありません。
例えば、失敗の後に「自分は無能だ」と考えて自信をなくしている人の場合、「もう失敗をしてはいけない」という緊張感や、「次失敗をしたら人事評価が大きく下がってしまうかもしれない」といった不安を抱えながら業務をすることもあるでしょう。
過度な緊張感や不安は仕事のパフォーマンスを低下させてしまい、再び失敗をすることに繋がります。
一方、失敗をしてもすぐに気持ちを切り替えて、上司に助言を求めたり積極的な姿勢で仕事に取り組めたりする人は、失敗を糧に成長して自信をもつことができるでしょう。
図に表わすと以下のような流れです。
仕事に自信がない人によくあるパターン

仕事で自信をなくさない人のパターン

本記事では、上記の自信がない人の悪循環を断ち切るための方法について解説します。
そのためにまずは、自信がない人によくある考え方を知っておきましょう。
自分はどのような考え方をしているか、振り返りながら読んでみてください。
また、そもそもネガティブ思考の原因を知りたい方は以下の記事をご覧ください。
0か100で考える
例:「いつも上司の期待に応えられないなら自分は使えない存在だ」
0か100か思考(白黒思考)と呼ばれる考え方です。
上司の期待に応えられないことがあったとしても、それだけで「使えない存在」と判断するのは0か100かで考え過ぎていますよね。
このような考え方の癖がある方は、0か100かではなく、中間くらいで考えられると心が軽くなります。
例:「上司の期待に応えられないことがあるけど、認めてもらえたこともある。だから自分はそこそこな存在だろう」
最悪な結末を予想する
例:「今回任されたプロジェクトで失敗して、取り返しのつかない損失を出すかも知れない」
破局視と呼ばれる考え方です。
「失敗する」というネガティブな予想に加えて、「取り返しのつかない損失を出す」という最悪な未来まで考えてしまっています。
「仮に上手くいかなかったとして、本当に最悪な事態になるのか」と疑う癖をつけましょう。
例:「失敗する可能性もあるけど、もしそうなったとしても挽回するチャンスはあるかもしれない」
全て自分の責任だと考える
例:「今回の企画がうまくいかなかったのは、自分が足を引っ張ったせいだ」
個人化と呼ばれる考え方です。
仕事には自分以外の人が関わっている場面も多いため、全てを自分の責任に感じるのは客観性に欠けます。
他の要因は考えられないか冷静に考え直してみましょう。
例:「上司のマネジメント力が不足していたから自分も力を発揮できなかったのかもしれない」
「~べき」「~べきではない」と考える
例:「いつも最高の仕事をするべきだ」「職場では他人に迷惑をかけるべきではない」
べき思考と呼ばれる考え方です。
このように考えると過度にプレッシャーを感じてしまい、失敗したときに人を喪失しやすくなります。
「~べき」ではなく、柔軟な視点を持つようにしましょう。
例:「できる限り他人に迷惑をかけるべきではないが、もしも迷惑をかけてしまったときは、次恩返しできるように頑張ろう」
ポジティブな面を小さく見て、ネガティブな面は大きく見る
例:「営業は問題なくできるけど、資料作りは苦手で怒られてばかりだ。資料作りもまともにできないなんて社会人失格だ」
拡大視・縮小視と呼ばれる考え方です。
「営業ができる」というポジティブな要素を小さく見て、「資料作りは苦手」というネガティブな要素を大きく見ています。
両方の要素をバランスよく見るようにしましょう。
例:「営業力は自分の武器だ。資料作りは苦手だけど、苦手を克服しつつ営業力を活かすことができれば、結果に繋がるだろう」
他人の考えていることを一方的に決めつける
例:「仕事で失敗した私のことなんて、みんな嫌っているに違いない」
読心術と呼ばれる考え方です。
明確な証拠もないのに他人の考えを決めつけることで、自分が苦しくなってしまいます。
「本当にそう思われているのか?そう思われていたとして、それはなぜダメなことなのか?」と疑う姿勢をもちましょう。
例:「失敗した私のことをみんなはよく思っていない可能性があるな。だけど明確に嫌がらせをされている訳ではないから、勝手にそう感じているだけかもしれない。仮にそうだとしても、これから信頼回復できるように頑張ろう」
仕事に自信がないときの対処法

仕事に自信がないときは、
① 考え方を見つめなおす
② 小さな「できたこと」を見つける
③ 様々な工夫を試す
④ 誰かに相談する
この4つが大切になります。
それぞれについて詳しく解説します。
考え方を見つめなおす
『仕事への自信をなくす原因』でお伝えしたとおり、自信をなくす原因は考え方にあります。
そのため、自分の考え方を見つめなおすことが非常に大切だということです。
この方法は認知行動療法で使われるテクニックの一つである、認知再構成法と呼ばれ、うつ病や不安症などの治療にも効果がある方法です。
認知再構成法については以下の記事でも詳しく解説しています。
今回は、認知再構成法を自分で手軽に実践できるよう簡略化したやり方を解説します。
自分の頭の中にあるネガティブ思考が分かったら、以下の例に示すように、自問自答してみてください。
「自分は役に立たない社員だ」と考えている人を例に挙げますね。
→「80%くらいかな」
→「いつも上司に怒られてばかりだから」
→「同期や後輩からは自分の仕事を認めてもらえたこともある」
→「上手くできないことがあるのは仕方ないよ、上司から認めてもらえるように一緒に頑張ろう」
→「友だちの○○なら、とりあえずは最低限仕事ができれば問題ないでしょって言いそうだな」
→「こんな風に考えているからこそ真面目に仕事に取り組めることもある。だけど、今はこの考えが頭にあるから自信を失って、仕事に行くのが辛くなっている。30対70でデメリットが上回っているな」
→「自信をなくして落ち込んでいても何も変わらないから、どうやったらもっと上手く仕事をこなせるのか、友人や同期に聞いてみようかな」
→「自分は役に立たない社員だって考えてしまうのは仕方ないし、失敗することは誰にだってある。失敗したときの方が印象には残るけど、よくよく考えてみると仕事をしっかりこなせたこともある。もっと仕事ができるように、周囲の人を頼りながら頑張ろう」
→「さっきは80%だったけど、今は60%くらいかな
このように色んな視点から自分の考えに突っ込みをいれてみましょう。
決して、ネガティブ思考をポジティブ思考に切り替えようという話ではありません。
大切なのは、「~と考えて自信をなくしているけど、~という考え方もあるよね」というように、考えの幅を広げるイメージをもつことです。
しかし最初はかなり難しいので、僕は認知行動療法アプリAwarefyの利用をおすすめしています。
以下の画像のように、AIにガイドして貰いながら認知再構成法ができるので、ネガティブ思考への対処法をしっかり身に付けられると思います。
(画像は僕自身がAwarefyで認知再構成法を行ったときのものです)


以下AIのコメントです。

小さな「できたこと」を見つける
仕事に自信をなくしているとき、うまくできた仕事があっても印象に残りづらいです。
これは確証バイアスと呼ばれる心理現象によるものです。
この確証バイアスに陥らないために、毎日寝る前に「自分ができたこと」を3つ考える練習をしましょう。
これはスリー・グッド・シングスという認知行動療法のテクニックを応用したものになります。
僕自身、先ほども紹介した認知行動療法アプリAwarefyを使って、この方法を実践することがあります。
最初はひねり出さないと出てきませんが、徐々に自分の良い部分にも目を向けられるようになり、以前よりも自信をもつことができるようになったので、おすすめです。
様々な工夫を試す
『仕事への自信をなくす原因』で図解したように、考え方だけでなく行動も自信に影響を与えるので、今とは違う行動(工夫)を色々試してみることが大切です。
工夫考えるときには、問題解決技法という方法が役立ちます。
問題解決技法の手順は以下の通りです。
例:資料作りの凡ミスを減らしたい、営業の成績を上げたい、仕事の効率を上げたい、画期的な企画を考えたい
実現可能かどうか、効果があるかないかは考えなくていいです。
一見馬鹿げたようなアイディアもとりあえず書き出しましょう。
一通り10点満点で点数をつけて、アイディアを評価しましょう。
実現可能性と効果の有無を考えて一つ選び、少しずつ実践してみましょう。
その工夫を行った結果を振り返りましょう。
効果があればその方法を続け、上手くいかなかったなら他の方法を試してみてください。
僕の場合、問題解決技法も認知行動療法アプリAwarefyを使って実践することがあります。
誰かに相談する
仕事で自信をなくしている方のなかには、「弱みを見せてはいけない」「人に迷惑をかけてはいけない」などと考えて、自分の悩みを誰かに相談するのが苦手な方も珍しくありません。
もし誰にも相談できていないようであれば、友人、家族、恋人、職場の信頼できる同僚などに勇気を出して相談することも大切です。
なぜなら、自信を失っているときは「自分は仕事ができない」という視点でしか自分を見ることができなくなっており、公正な視点の自分を見失っていることが多いからです。
そんなときに誰かに相談することによって、今までとは違った自分の見方や、自信をもつための対策方法に気付くことができるかもしれません。
さらに、一人で抱えるよりも気持ちが楽になれますし、頼れる人がいることに気付くことで、自信がないながらも頑張るモチベーションが湧いてくることもあります。
特に相談できる人がいないようであれば、公認心理師や臨床心理士、キャリアコンサルタントなど仕事に関する悩みのプロに相談するのも一つの選択肢です。
気軽に安価で相談できるオンラインカウンセリングサービスもおすすめです。
それでも仕事を辞めたいときにするべきこと

職場環境が劣悪な場合や自分に合わない場合は、どれだけ対処しようと頑張っても、状況が何も変わらないことだってあります。
そのような場合は、転職を検討して視野を広げるのも良いでしょう。
しかし、勢い任せの退職はNGです。
自身の状況やキャリアプラン、今後のことを冷静に考えたうえで検討しましょう。
仕事を辞めたいときは、退職を決定する前に以下のような行動をすることをおすすめします。
- 自己分析をして、自分の長所や短所、なりたい姿を考える
- 業界についての情報収集や、資格取得のための勉強をする
- 転職の判断について、友人や先輩に相談する
- 退職後の生活設計を考える(経済的な事情やワークライフバランスなど)
「仕事に自信がないから辞めたい」は甘えじゃない

仕事に自信がなくて辞めたいと考えている方のなかには、「そんなことを考えているのは甘えではないか」と考えている方もいらっしゃいます。
しかしそのように考えるのは、仕事に真摯に向き合っている証拠なので、甘えている訳ではありません。
そしてこのような考えがあるからこそ、努力を重ねて仕事で結果を出せることや、より良いキャリアを歩める可能性もあるはずです。
また、仮にそれが甘えだったとして、なぜ甘えることがダメなことなのでしょうか。
「甘えるのはダメなことだ」という考えが頭のどこかにあるのなら、本記事で紹介した認知再構成法を使って視野を広げてみてくださいね。
色んな視点に気付けるはずです。
「仕事に自信がない…辞めたい」ときの対処法【まとめ】

本記事では、仕事に自信がなくて辞めたいときの対処法について解説してきました。
本記事の要点は以下のようなります。
- 仕事への自信をなくす原因は、その人の考え方にある
- 自信がないときは、その考えを見つめなおす練習をすることが大切
- 今の状況でできる工夫を考え、試行錯誤することも自信につながる
- 転職をするにしても冷静に
- 「仕事に自信がないから辞めたい」は甘えじゃない
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では、今日もお互い頑張りすぎず頑張っていきましょう。





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